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醤油と名乗れない美味しい「白たまり」

こんにちは。
日本発酵文化協会 上級認定講師の作間でございます。

 

台風が過ぎてから一気に気温が下がり秋めいてきましたね。

そして、いよいよ発酵食品づくりの季節到来です。

今日は先日開催されました「愛知・三河・碧南生まれの白しょうゆのお話」のリポートをいたします。

日東醸造の蜷川洋一社長をお招きして、醤油のイロハと白たまりに至った経緯をお話いただきました。

10年のお付き合いですが、当時とまったくお変わりないに蜷川社長の若さにアッパレ(笑)

しかもその間に、個人向けのワークショップに出向いて、これまで何千人もの方に白たまりの存在を伝え歩いてこられたなんて、本当に頭が下がります。

 

日本の近代歴史を紐解くといろいろとわかってくることが多いのですが、

まず、お醤油はJAS規格によって、5つに分類されていることはご存じかと思います。

濃口・淡口・たまり・再仕込み・白です。

醤油とは、大豆と小麦で作った醤油麹と塩と水で作られます。

その主原料の配合比率や塩分濃度や熟成期間、作業工程等で違いができてきますので、

当然味も色も違いますから使い方も違うのです。

つまりお醤油はいろいろと使いこなすことができる調味料なんですよね。

 

では、白しょうゆと白たまりの違いって????

白しょうゆはわずかであっても大豆が入っているのに対して、白たまりは「麦」だけで作るのです。

JAS法に準じていないため「白醤油」とラベルに書けないのです~。

 

一時はどうしようかと悩んだそうです。

もちろんそうですよね。醤油とかけない醤油だなんて、それだけで売れなくなるかもしれないのですから。

でも、先代社長が小麦の質が昔と今とでは全く違うことがどうしても気になり、

本来の白しょうゆの味を追求していったらこのようになったそうで、

「結局は美味しいのが一番。醤油と名乗れなくてもいい!」と

腹を決めたそうなのです。

勇気ある決断だー!

 

 

そのような話をお聞きして、白たまりを仕込みました。

日東醸造さんの麦麹

塩は海の精

仕込み水も蜷川社長がわざわざ地元から運んでくださった、いつも使っている湧き水です。

とにかく材料にこだわっています。

 

最後は、ソフトクリームに白たまりをちょろんとかけて。

美味しくいただきました。

現在の日本に成長するまでには、色んなことがあったんだということも再認識できた講座でした。

このあたりの詳細はぜひリアルでお聞きいただきたいです。

今回もお蔭様ですぐに満員となってしまいましたので、関心のある方は次回は是非ご参加ください。