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発酵コラム⑯ 地球上の酵母(微生物)とパン
皆様こんにちは。
上席講師の藤本倫子です。
お盆休み中は結局どこにも行けなかったため、大人しくしておりました。
そんな中、西武池袋さんで、発酵のイベント
『発酵びびび 〜美味しい・美しい・微生物が好き〜』がはじまりました(~8/31まで)。
こちらのイベントは食品売場ではなく、なんと婦人服売り場で開催の発酵イベントなんです。
とっても新しい企画です!洗濯洗剤も発酵の応用、そして藍染も発酵!
最近は消臭剤まで発酵の力でできています!
最近私が注目しているのは、発酵の力で生乾きの匂いがなくなる洗濯用の液体です!
【藤本発酵コラム⑯】
発酵には無限の可能性があると思います。
あとは、発想力や実験を重ねることによって商品化されていくものも沢山ありますよね。
微生物が作ってくれるものは食べ物だけでなく、
私たちの身近に実は発酵を応用して商品化されたものが本当に沢山あります。
それに気付けるかは、自分自身の発酵アンテナが反応するか、勉強して知っていくか、、、。
最近良く目にしたり聞いたりするものに、
【パン】を見掛けます(私が気にしているだけかもしれませんが)。
パンを作るには、酵母という微生物の力を利用して膨らませ、
焼くことによってアルコールは飛びますが、
これもアルコール発酵の一つです。大昔からある発酵食品の一つですね!
そして、世界中で一番食べられている発酵食品です!
微生物学の内容ですが、
『酵母』を発見する前から人々は自然界の酵母を利用して
パンやビール、ワインを造り等を生活に取り入れていました。
酵母を発見したのは、オランダ人のレーウェンフックさん(発酵マイスター講座で勉強します)と言われています。
彼のスケッチに球型や楕円形ものを書き残しているそうです。
現在地球上には、数え切れないくらい多くの酵母類が存在します。
最近では天然酵母のパンが当たり前のように売られていますよね。
天然酵母と培養された酵母(イーストで売られている事が多い)とでは
パンを造ったときに味わいの差が出て、
やっぱり天然酵母で造った方が、
味わいの深いパンになることが多いようです。
これは天然酵母でパンを焼くと、
- 天然酵母の中に、何種類もの酵母とその他の微生物が入り込んでいる可能性が高い
(とあるパン屋さんの天然酵母は3000種類以上の微生物がいるそうです。)
- 多種の微生物によって、発酵中に様々な成分を生成し美味しくなる!
- 酵母の菌体の70%以上は、タンパク質です。この菌体のタンパク質も旨味に変化する。
- 小麦粉の種類によって更に味の変化も楽しめる!(小麦粉の成分に微生物たちのエサも含まれます)
という様に、数多くの酵母や微生物が関わることで、
深みのある味わいに変化してくれるのです。
酵母は、自然界が生み出した旨味!
だと私は思っています。
ただ、この酵母の使用方法には少し勉強が必要かな
と思う今日この頃です(笑
そして今すぐ旅行はできないですが、私がいつか食べてみたい!!!!
と思っていた天然酵母のパンが世田谷区下北沢で手に入ることが最近分かりました。
下北沢にできた『発酵デパート』で月に2回入って来るそうです!!
これが本当に複雑な味わいで、発酵の底力を感じられるパン屋さんなんです。
(気になる方は、発酵デパートさんに聞いてみてください!)
近場で旅行に行った気分を味わえるようなものを食べるのも、
今年の夏休みには新しい発見にもなって良いかもしれませんね!!