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「初めての魚醤講座」を開催しました

日本発酵文化協会・認定講師の大谷真美です。

2019224日 特別講座「初めての魚醤講座」を開催しました。
理研ビタミン株式会社  食品素材開発部で水産原料に関わっていらっしゃる石郷寿紀さんに講師をお願いしまして、魚醤について、学び、作り、試食する、という盛りだくさんの内容で行いました。

この講座のそもそものきっかけは、魚醤とは関係ない講習会で、私が石郷さんにお会いした時に、魚醤は手作りできるとお聞きしたことです。

実験好きの私は、早速イワシを購入して作ってみました。石郷さんも、まさか本当に作るとは思ってなかったでしょうね。

半年後、自分で作った魚醤を食べてみてビックリ。旨味たっぷり、上品な味で、とても美味しかったのです。
日本発酵文化協会の定例会に持っていき、皆さんに試食してもらったところ「美味しい!」「これだけでお酒が飲める。」などお褒めの言葉をいただいたので、それならばと、石郷さんに講師をお願いして快諾いただき、今回の講座開催となりました。

特別講座の第1部は石郷さんの講義です。
魚醤の歴史、製造方法、定義、特徴、醤油との違いなどをレクチャーしていただきました。

皆さん真剣に聞かれています。

講義のあとは、魚醤を薄めたものをテイスティング。
色、香り、味を比較しながら、お気に入りの魚醤を見つけていただきました。

参加してくださった方々は、発酵の知識が深くて熱心な方ばかり。

講座が終わった後、先生への質問待ちの列ができていました。

2部は魚醤作り。
作り方のレクチャーは私が担当しました。

 

 

イワシのタタキ身と塩と麹を良く混ぜて、瓶に入れて完成です。

石郷さんが持ってきてくださった4年もののニシンの魚醤を絞るデモ。
あたりにはなんとも言えない魚醤特有の臭いが充満!でも、強烈だけど不快な臭いではありません。

3部は試食です。
超簡単で効果的なメニューをご紹介。
汁物の味付けは、しょっつるだけ。
魚醤は旨味たっぷりなので出汁が無くても美味しいので忙しい時にお勧めです。

漬物は、皆さんお馴染みの甘酒とニョクマムを使用。ニョクマムは臭いが強烈なので苦手な方もいらっしゃると思いますが、意外にもあっさり食べられます。苦手意識が少しでも無くなっていただければ嬉しいです。

豆腐は、オリーブオイルとお好きな魚醤をかけて、旨味のある一品に。

いしる、ナンプラー、ニョクマムの材料は、カタクチイワシがメインで、ほとんど同じですが、作る場所の気温や存在している微生物、道具や製法などの違いにより、それぞれ味が異なっています。

魚の種類、環境、そして作り手の数だけ魚醤の数はあると言えるでしょう。

ご参加くださった皆様、お疲れ様でした。色々な魚醤を、お料理にどんどん活用してもらいたいです。

そして、ご自身で仕込んだ魚醤が、美味しい味になりますように。