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仕込み女子、急増中
発酵食品を作って楽しむ『仕込み女子』が増えているそうです。
発酵プロフェッショナル 発酵ライター 浅川 つぐみです。
少し前に、いつも活動させていただいている古民家のお料理教室『あれこれキッチン』のぬか床ワークショップに、日経新聞のが取材にいらっしゃいました。
口コミで細々とやっている郊外の古民家風の発酵教室。
どこで見つけていただいたのかさっぱりわからないのですが、カメラマンの方と一緒に丁寧に取材をしてくださいました。
私が発酵を習い始めた時は、『発酵女子』というような言葉だったかもしれません。
その時は、身体に良い発酵食品を食べるという事にフォーカスしていました。
ですが、最近は『仕込み女子』が急増中!作って楽しむことにフォーカスされているようです。
6月1日に発売になった日経MJの記事。
たしかに、発酵食品を作るのは、楽しい!
日本発酵文化協会で、初めて甘酒の教室や味噌の教室に参加した時に、代表講師の是友麻希先生が、「発酵食品の賞味期限を聞くことは、自分のペットが何歳まで生きますか?と聞くのと同じこと。」と教えて下さったのがとても新鮮でした。
色々な種類の発酵食品を、可愛いペットのように可愛がりながら育てる。
みんな同じ材料で仕込んでも、その後育てられる環境によってまるで違うものに育つのも、『仕込んで育てる』魅力ではないでしょうか?
発酵食品は、作る楽しみ・待つ楽しみ・食べる楽しみと、様々な楽しみ方がありますが、
特に日本の伝統食でもあるぬか床は、『仕込んで育てる』という楽しみ方をするのには、とても良い素材です。
毎日、くず野菜をぬか床に「エサ」として与え、ぬかに野菜の栄養を与えながらおいしいぬか床を育てていきます。
途中「病気」になったり、元気がなくなったり、ぬか床の中では色々な事が起きますが、その都度「お手あて」をして、また元の元気なぬか床に戻していきます。
ぬか床を育てている間は、まるでお母さんになったような気持ちで育てることが出来るんです。
そして、だんだんと自分の好みのお漬物の味を探求していき、家に来た友人や彼氏や彼女に、さりげなく「自家製なの」と振る舞うのがオシャレなようです。
こちらは、6月13日発売の日経新聞13面
漬物の購入額は、減少方向にあるそうですが、日本古来の『仕込む』魅力は見直されてきているそうです。
漬け物はあまり買わなくても、ペットの「エサ」は必ず買う時代。
いつも家で待っている「ぬか床」というペットに「エサ」をあげ、可愛がって育て、自分好みの味に仕上がった可愛いお漬け物は、疲れて帰ってきたときに出迎えてくれる癒しのペットと言ってもきっと過言ではないでしょう。
日本古来の伝統食文化が、楽しみ方や形を変えて継承されていく・・・そんな継承のされ方も、時代の流れにまかされて良いのかもしれません。
これからも、肩ひじ張らずに、伝統食文化を伝えていきたいと思います。
『仕込み男子』も、もちろんお待ちしておりますので、いつでもお声かけ下さい。