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木桶職人復活プロジェクトを通じて考えること

こんにちは。

上級認定講師の作間でございます。

暑い日が続いていますね~。 私は朝に冷たい甘酒をちょっとだけ毎日飲んでいます。。

 

さて、昨日は小豆島ヤマロク醤油の山本さんにわざわざ上京しただき、木桶文化についてお話を伺いました。

今回はオンラインとリアルのハイブリットで開催です。

木桶がなくなる。。。。

明治時代あたりまでお酒や味噌、醤油、酢などの発酵食品は木桶で仕込まれていたそうで、酒蔵のお古を醤油蔵や味噌蔵が使うというように大切に使われていた。 それから人口も増え消費量は増えるということから、高度成長期を迎えるとともに工業生産技術が大進歩し、作り方も進化し、木桶以外の素材で作られていきました。

すると木桶が使えなくなると新しい木桶を買うのをやめてFRPやステンレスタンクに替えていく蔵が続出し現在に至っているようです。

木桶仕込みにこだわっているものの、木桶自体が100年以上保つため、次に木桶を発注するとしたら3世代くらい後のことに。

一方、消費者も豊かな食生活の時代にはいり、日本食だけで楽しむという人は今では珍しいくらいになってきました。

こうしたスパイラルで、木桶が作れる高技術をもつ職人さんたちの仕事がなくなり、今では1社。

今はまだ大丈夫だけれど、家業を継承する孫の時代が危険だ! ということで、木桶職人を復活させようと約10年前に立ち上がったのがヤマロク醤油の5代目山本さんです。

木桶職人さんから技術を学び、その技術をすべて公開し、「桶が壊れたら自社で直せるようにしよう」と全国の蔵人さんに声がけをしてどんどん職人を育成しています。 蔵元を木桶職人にする、まさに復活プロジェクト!

 

現在、木桶醤油はお醤油の生産量のわずか1%だそうです。

木桶醤油は国内流通量の1%(→これまた少なすぎですよね)。

それをを2%にあげようと、各蔵元で競い合うのではなく『木桶醤油』という括りで蔵元と連携しチームをつくり、消費者に木桶醤油の特徴をイベントを通じて教えてくれているのです。

そしてこのチーム『木桶醤油』の目指す先には世界の1%❣❣

格好いいですよね。

木桶醤油の蔵元25社でFOODEXに出展します|高橋万太郎 / 職人醤油|note

ここで、木桶仕込みの醤油の特徴を。

①桶も生きている。

②その蔵元だけに住み着く微生物が作る単一的ではない味わい。

③木桶仕込みの醤油は天然醸造。長期熟成ゆえの深い味わい。

つまり、美味しいということです。

 

しかも、お醤油は、白醤油、淡口醤油、濃口醤油、再仕込醤油、溜醤油と5つのタイプがあるので、

ワインのように、白身魚には白や淡口、赤身には再仕込み、ステーキには溜といろいろ使い分けすることによって、楽しさが倍増するのです。

   

 

今回はそれも体験させていただきました。

サーモンとホタテに小豆島ヤマロク醤油の再仕込み醤油『鶴醤』と小豆島正金醤油『淡口醤油』淡口醤油の『天然醸造うすくち生醤油をつけて試食してみると、それぞれの素材に合わせる醤油があることが分かります。

そしてデザートにはソフトクリームに鶴醤を。まるで塩キャラメルです。美味しい。

 

こうして食材にお醤油を合わせる。まるでワインのようでした。食事がより深く味わえ楽しめます。

なんにでも合うというお醤油より、少量タイプのお醤油を3種類くらい冷蔵庫に入れておくのがよさそうです。

全国の木桶のお醤油を試してみたくなりました。

木桶醤油が増えたら、木桶職人も増えます。そして私たちの生活も豊かになりますね。

木桶醤油は日本の宝です。

最後に山本さんを主催者で囲んで。ポーズはOK(桶)❣

 

講座を受講者の方からいただいた感想をご紹介しております。

次回開催の際の参考としてご覧ください。

https://hakkou.or.jp/info/15008/