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発酵コラム⑳日本人は世界でも腸内ビフィズス菌比率が高い!
皆様こんにちは。
上席講師の藤本倫子です。
私には6歳年上の兄がいるのですが、、、
子供の頃の話です。
私は小さい頃から乳製品が苦手でした。
牛乳は駄目、生クリームも駄目、チーズもそんなに食べなかった。
唯一ヨーグルトは食べていたくらいでしょうか。
それで、兄は私と真逆。
牛乳はパックごと飲んでいましたし、生クリームたっぷりのケーキが大好き!
よって、おやつの取り合いになるような喧嘩は全くない兄妹でした。
誕生日のケーキなんて、フルーツを私が食べ、残りのケーキを兄が食べるという(笑
【藤本発酵コラム⑳】
2020年6月に出た論文ですが、
13種類の民族グループから900人以上の遺伝子を調べたという内容についてです。
私達の身体にはたくさんの酵素が存在します。
その酵素の一つ、『ラクターゼ(乳糖分解酵素)』についての論文です。
“牛乳飲むと、お腹がゴロゴロする”という方もいると思います。”
約6000年前、ウクライナ地域でラクターゼ(乳糖分解酵素)生成するものが出現しました。
その後、大草原をわたる大規模移動を経て、
ラクターゼの生成をもつ遺伝子はヨーロッパで増加しました。
残念ながら、アジア圏では増加しませんでした。
中央アジアの人々はラクターゼで“milk”の消化に順応するのではなく、
乳酸菌を摂取し、腸内に乳酸菌やビフィズス菌を保有し、
腸内細菌による“milk”の消費に順応したという事です。
その中でも日本人は世界でも腸内ビフィズス菌比率が高いという事です。
ですので、“milk”を摂取したとして、
ヨーロッパ系の方は酵素によって消化吸収を行い、
日本人は腸内細菌によって分解され消化吸収が行われるということです。
これは、とても面白い論文です!
同じものを摂取しても栄養を吸収する方法が違うのですね。
発酵マイスターの授業で、外国(確かヨーロッパ系)のお友達がいて、あまり身体が強くなくて、、、
その人に麹の甘酒を勧めてもいいですか?という質問がありました。
その時の私の回答は、
住んでいる土地、もしくはご先祖がいた土地の発酵食品を摂取してみるようにしてください。
という事をお伝えしました。
これは食文化にも関わってきます。
ヨーロッパの方は、たくさんの種類の牛やヤギ、羊の“milk”を利用していますね。
その分、たくさんの種類のチーズがありますし、料理もあります。
アジア圏に広がったのは、
穀物をカビ(麹など)によって発酵させる文化です。
そのため、麹を利用した発酵食品は数多く存在しますね!
私達の身体が持っている消化酵素の能力によって食文化も変わってきます。
と言うことで、
小さい頃の私は、ラクターゼ(乳糖分解酵素)が少なく、
腸内環境も整ってなかったため、きっと乳製品を摂取しなかったのでしょう!
という、
小さい頃の好き嫌いを、最近のエビデンスから正当化したコラムでした(笑