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発酵漬け床づくりワークショップ、ご参加ありがとうございました
高知と東京を行ったり来たりの生活も一年たちました。
みなさん、こんにちは。 認定講師の川村かおりです。
東京は梅雨らしい雨もなくあっという間に梅雨明けしてしまいましたが
九州、四国のほうでは豪雨で被災された方も多く、お見舞い申し上げます。
友人たちも高知を心配してくださいましたが、幸い住んでるところは特に大きな被害はなかったものの、大変なところもあったようなので心が痛いです。
さて毎日本当に暑い日が続きますが、甘酒を飲んで乗り切ってらっしゃいますか?
私も毎朝トマト甘酒やアイス豆乳ラテに甘酒を入れたりして楽しんでいます。
今月は講座が集中してしまい、またワークショップも企画しましたので前半はめまぐるしく終わってしまいました。
自分では準備だけはしっかり!と思ってはいましたが、反省するばかり。
ご参加くださった方々、楽しんでいただけていたら嬉しいです。
しかし自分の初企画のワークショップ”発酵漬け床づくり教室”
なんとか無事に終わってホッとしておりますが、
実はこの企画には指導担当の上級講師 作間先生、協会の横山理事、
講師仲間の和田先生、浅沼先生、伊藤先生に本当に助けていただいて無事に済んだと思っています。
改めてここでお礼申し上げます。 ありがとうございました。
協会のページをご覧になっている方々は、食への意識がとても高い方々だと思うのですが、
本当に信頼できる体にいいものを常に意識されてますよね。
ワークショップでもお話させていただきましたが、講師業をする前、高知で地域活性の仕事をしながら地場産品を使った商品開発にも携わらせていただいてました。
今から5年くらい前になるでしょうか。
高知に住み始めてからも5年ほどのころでしたが、まだ周りには私にとっては新鮮ないいものがいっぱいありました。
酒蔵、麹屋、天日塩を作るところ、味噌醤油醸造所などなど。
道の駅や商店街には朝どれの野菜や魚がたくさんあって、農協の婦人部や仕出し屋のおばあちゃんが作った味噌も。
素材がいいものがたくさんあるのだから、それで塩麹や塩麹漬けを作って売ったらどうだろう!とか
まぁとりあえず簡単に思いついたことを作り出していました。
でも商品化、商品を流通させるというのは本当に難しく、湧き水、地元の天日塩、地元の麹で塩分控えめの塩麹を作ると、常温ではすぐにシュワシュワ熟成しだし瓶から吹きこぼれたり、ピンクのカビが生えてしまったり。
要冷蔵にするとコストがかかり、また取り扱いのできるショップは冷蔵陳列の設備があるところだけに限られたり。
ちゃんと発酵について学んでからにしよう!ととりあえず塩麹の商品開発をストップし、
発酵協会の基本講座を自分のペースでゆっくり勉強していました。
発酵についてだんだんわかってくるとなんとなくストンと腑に落ちたものがありました。
微生物がいて土が作られ、化学肥料や除草剤など人工的なものがなくても栄養たっぷりの土ではちゃんと味のある野菜が作られる。
目に見えないけれどそこにいていろんなものを分解して人や動物が再利用できるようにしてくれている。
それは私たちの体の表面にも体内にもいて、糠漬けや昔からある発酵食品を食べていれば、免疫力は維持される。
だけど忙しくなった現代では手間暇かけずに便利なものを競い合って追及していて、
土ではなく工場で作られる野菜、食べたらおいしくなるように不自然に育てられた家畜、足りない栄養をサプリメントで補おうとする。
目に見えないものの恐怖からなのか殺菌、除菌の文字があちこちに。
アトピーとか花粉症も私が小さいころは聞いたことがなかったです。
だからきっと本当は除菌なんかもしなくてよくて、普通に自然のものを食していればいいのだろうと。
私たちも地球に生きているのだから、何も排除する必要もなく。
漬け床作りワークショップ企画のきっかけはそこで、ではどうしたらもっと簡単に本物の発酵食品を作れるか(あくまで買わない)。
発酵食品の品質を安定させて流通するなんて矛盾しています。 だから変化をも楽しみおいしいものを簡単に作る。
それが”漬け床を作ろう”でした。
忙しい合間でもスーパーなどで肉や魚の安売りを見つけたとき、素材や働きを理解したらサクッと漬け床をブレンドして漬けこんで冷凍してしまえば、
いつでも手軽に発酵食品が作れること、日本人は昔から漬物を食していたことを知っていただけていたら嬉しいです。
今回の漬け床作りワークショップにご参加くださった方々、そして指導、協力してくださった先生、講師仲間、本当にありがとうございました。
まだまだ専門家ですら全てを解明していない微生物のこと、発酵のメカニズム
難しく考えなくても、昔の人のように体験から体得してすばらしい発酵生活を、これからもみなさんと一緒におくっていけたら最高です。