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沖縄の発酵食品「すくがらす」
桜も咲きはじめ、日本人にとっては心躍る季節到来ですね
さて、今日は沖縄の発酵食品をご紹介したいと思います
前々回(水)の発酵コラムでご紹介した“発酵する晩餐”でも使われていた
「すくがらす」
お恥ずかしながら沖縄に上陸したことのない私、
今回「すくがらす」も初体験でした
こちらのちっちゃなお魚さんが「すくがらす」↓
すくがらすとは ↓↓↓
「すく」=沖縄の方言で言う「エーグァー」と言う魚の稚魚の呼び名
(アイゴと言う魚を沖縄はエーグァーと言うそう)
「からす」=沖縄の方言で言う「塩漬け」のこと
従って、すくがらすは 『アイゴの稚魚の塩漬け』 と言うことになります
アイゴが稚魚の内は骨も柔らかく、海藻を食べていないため臭みがないそう
旧暦の6〜8月1日の大潮の日、
珊瑚礁の遠浅の海に、この“すく”達が群れをなしてやってくるそうです
それを塩水でぬめりをとってから塩漬けにし、
5〜8度の温度管理の下で3ヶ月ほど熟成
茶褐色になったら瓶にきれいに並べます
そこへ漬汁と泡盛に漬けた島とうがらしを加えて、すくがらす完成!
この整然と並んだすくさん、ちょっとカワイイですよね?!
そこで1つ気になったのが、
沖縄なのに5〜8度で管理するってことは・・・
冷蔵庫が発達してからできた発酵食品なのか?!ということ
ただ、島豆腐にすくがらすをのせた「すくがらす豆腐」を発案したのは
1893年に琉球新聞を創刊した「尚順」氏だと言うのです
(尚順氏は最後の琉球国王 尚泰氏の四男だそう)
となると?
どうやって当時、どんな環境で熟成させていたのか、とても興味深いです!
しかも夏場に穫った魚をあの熱さの中どう保存したのか?!
塩漬けだけで発酵が万事うまくいっていたのか?!
そして瓶など豊富に合ったとは思えない時代に何に詰めていたのか・・・
これまた気になるところです