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碁石茶 高知県大豊町の伝統発酵茶
皆様こんにちは。
上席講師の藤本倫子です。
『碁石茶(ごいしちゃ)』のことを皆さんはご存知ですか?
日本発酵文化協会で開催している発酵マイスター養成講座では、講座1日目に必ず飲んでいただいている微生物発酵茶です。
今回は「まぼろしのお茶」と評される、碁石茶の製法や味わい、現状について、
高知県大豊町の
大石町長(元:大豊町碁石茶協同組合事務局長)にお越しいただき、
お話しを伺いました。
碁石茶はカビと乳酸菌を利用しており、2種類の微生物を使って発酵させている
とても珍しい発酵茶です。
2段発酵茶とも言い、現在では希少性の高い発酵食品の一つとして言えるでしょう。
碁石茶の語源は、
茶葉をむしろの上で天日干しするときに黒く乾燥していき、その様子が碁盤の上の碁石のように見えることから名付けられたそうです。
1588年には作られていた記録はが残っており、恐らく戦国時代には作られていたというすごいお茶です。
何がすごいのかと言うと、碁石茶を作る時の際に利用するカビは、種麹や(もやし)などではなく、
「蔵付き」という言葉があるように、
長年大豊町で碁石茶を作られていきたお家で、伝統的に作られているカビ付けの部屋に住み着いているカビが現在まで続いているという事です!
世代交代しながら戦国時代から続いている、
これぞ、生きた歴史資料なのではないでしょうか。。。
利用している微生物はカビと乳酸菌の2種類 。
なですので、お茶も乳酸由来の酸味があります。
ということは、しっかり加熱した方がおいしかもしれないなぁと思いながら講座を聞いていると
やっぱり!!!
碁石茶を使う名物郷土料理は【茶粥】だそうです。
お茶で生米から仕込むぐつぐつと炊いて作るお粥です。
お話しを聞いていて個人的な想像ですが、これは水キムチにも応用できるかもしれない!とイメージが膨らんでおります。
(この夏実際に仕込んでみます♪)
また、碁石茶を飲むと、インフルエンザに罹らない傾向にあるというエビデンスも出ておりました。
でも但し、その為には飲み方にポイントがあります。
それは長く続けること!
1年よりも2年、2年よりも3年。続けて飲んだ中学生の方が罹らないかったという
臨床結果が出ておりました。
発酵食品の講座のときには必ず皆様にお伝えしているのですが、
発酵食品で体質を改善していこうと思うと、それなりの時間がかかります。
まずは細く長く続けていきましょう!
碁石茶についても、同じことが言えるのだなと感じました。
『碁石茶』は、
身近にどこでも手に入るお茶ではないですが、
日本の伝統技術・製法でつくられている発酵食品として
飲んでいただくのも良いのではないでしょうか。