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こちらでも作ってみました
発酵マイスター二期生、松尾かほるです。
慣れない外国の生活で体調を崩したりすると、私は無性に日本食が食べたくなります。
冬場はそんなことが何度かあり・・・(笑)
イタリアでも味噌や醤(ひしお)に挑戦してみました!
冬場はそんなことが何度かあり・・・(笑)
イタリアでも味噌や醤(ひしお)に挑戦してみました!
水や気候は違いますが、ちゃんと期待通りに出来上がってくれるか楽しみです。
そもそもこちらでは麹が手に入らず困っていましたが、
なんと!!発酵文化協会の事務局をしておられる渡邊さんが必要なものを全部かき集め、箱詰めし、伝票を記入、空輸で送ってくださいました!
この作業は記載内容などに多少テクニックがいるので、慣れていないとかなり面倒です。
しかも今回は、日本から麹をまず発送していいのかどうか、あらかじめ日本の税関に確認してくださいました。
麹って概念は日本にしかないですが、塩麹が大流行したものの一般的には「麹って何?」というのが普通だと思いますので、調べていただくのも大変だったと思います。
そして、その後はイタリアの税関にも確認するようにとご指示いただきました。
これがイタリアの税関にも確認をとろうとしたところ・・・。
これがイタリアの税関にも確認をとろうとしたところ・・・。
さっそく語学学校の秘書さんに税関の連絡先やお作法について相談すると、
「カオル、税関は全く電話には出ないからまず確認なんてできないわ」ハハハっと笑われました。
ハハハって・・・
私の手前味噌計画は早くも頓挫か???と、一瞬でサーッ血の気が引きましたが、
私の手前味噌計画は早くも頓挫か???と、一瞬でサーッ血の気が引きましたが、
そうは言っても秘書さんからは液体、生ものは引っかかるのでやめたほうが良いとアドバイスを受け
最重要であった麹も乾燥で準備いただき、毎日無事に届くようにと祈り続けていたところなんと!!
結果超スムーズに届きました。SAL便(コンテナの空いている所に荷物を押し込む便、空きがなければ待つしかないので着荷日程に幅がある)にも関わらず、驚くべき早さでした(笑)
本当に感謝、感謝です。
さて、着いてまもなく仕込みました。
全体に対し麹の分量が多く、お味噌は最短2週ほどで漬けあがる予定のレシピです。
ですが1か月ほど様子を見てみようと思います。
こんな感じ。
500gの麹ではこれが精いっぱいでしょうか。本当はもっとたくさん作って、みんなで分けたかった・・・。
ホームステイをしている家のお母さんは、とても健康志向で年齢とともに肉はほとんど食べなくなったそうで、見ているとお皿はほぼ野菜と穀物です。この仕込んだ味噌に興味深々でした。
味噌の材料はなんだと問われ、riso palticolare(特別な米)だよ、カビをつけてるんだと言って、袋に詰まった麹をお見せしましたが、ちょっと誇らしくこの時だけはドヤ顔をしてみました。
そして醤さま。
日本では醤が大好きで、家に大量に作ってました。
醤油はこちらで購入できるキッコーマンを使用。本当はお気に入りの醤油があるんだけど・・・。
液体は税関で止められてしまうので、今回は我慢です!
麹の力できっとおいしい醤ができあがることでしょう!夏場は通常7日で出来上がりますが、
冬のこの時期で、イタリアは室内と言えども日中は暖房をつけない家が多く、時間が倍近くかかるかもしれません。
(イタリアはフランスに電力を依存していて、日本以上に電気代が高く、節約する家庭が多い)
おまけで塩麹。
「おまけ」と書きましたが、苦い葉物野菜が多いイタリアだから、
甘味とうまみを感じる塩麹は相性がよさそう。意外と重宝するかもしれません。
・・・と、あとは待つだけです(笑)
余談:
先週、スロベニアとの国境付近の、フリウリ・ヴェネツィアジューリア州にあるトリエステという街に行ってきました。イタリアの東の端に位置する街で、ヴェネツィアよりもっと東にあり、急行でおよそ2時間かかります。
フィレンツェからだと合計で片道4時間ほど、1日半の滞在で観光はあまりできませんでしたが、それなりに楽しんできました。
短時間の滞在で感じたところは、
街がきれいで、落ち着いていて、安心感が漂ってる。アジア系の人が他の土地に比べると少ないようで、通りすがりの人にじろじろ見られました。フィレンツェとは全く印象が違います。
大人の観光地というか、リゾート地なのだそうです。
イタリアでもワインより、ビール文化が根強い街のように感じました。フリウリにはおいしい白ワインがたくさんありますが、Barに入るとビールも生のものが何種類も置いてあります。
で、ここの郷土料理のひとつが「ヨータ(jota)」。
いろんなレシピがありそうですが、基本は豆と野菜、じゃがいも、小さく切った豚肉や豚皮なんかが入っているスープです。
そして、ここに乳酸発酵させたキャベツが入ります。(入っていないお店もありましたが、基本は入ってるようです)
ドイツでは「ザワークラフト」という名前でよく知られている、私のイメージではソーセージに付け合せとして乗せられるアレです。
煮込んだ豆や人参の甘みで口当たりが優しく、また発酵したキャベツの酸味が食欲を高めてくれました。妙にクセになる味です(笑)フリウリ・ヴェネツィアジューリア州と言ったらかなりレアですが、日本のイタリアンでも、味わえるお店があると思います。見つけた時は、是非試してみてくださいね。