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木桶造りの醤油蔵「栄醤油」
先週の三連休、待ち遠しかった醤油蔵見学に行って参りました!
今回お邪魔したのは私の地元でもある
静岡県掛川市にある『栄醤油醸造』さん
★栄醤油醸造HPはこちらをクリック
さかのぼること江戸時代
当時、刀鍛冶だった先代が並行して醤油醸造を始めたのが栄醤油さんのはじまりだそうです
掛川市横須賀の地は元々城下町で、今でもその名残が見られます
お恥ずかしながら掛川市民だったころ(高校生まで)はまったく存じ上げず・・・
発酵文化を学ぶようになって初めて、自分の地元に昔ながらの醤油造りを守っているお蔵さんがあると知りました
天然醸造・木桶造りはどうしても守り、継承しなくてはならない誇るべき日本の技術
それを時代の荒波にのまれず、これまで同じやり方を貫かれた精神は
相当なる覚悟のものだとお察ししました
今回1回では伝えきれない魅力がたくさん詰まったお蔵さんです
店頭はまだ新しく、今昔が融合した印象でした
ですが一歩中に入れば、まるでタイムスリップしたよう!
下の写真は塩水を仕込むための「桶とざる」
大きさが伝わりにくいのが残念ですが、ざるは大人の男性が両手を広げても直径に届かないほど大きな物!
これに塩をのせ、井戸水の入った下の木樽に投入すると塩が溶け出します
すると塩の重さで自然と塩水が循環して混ざる仕組みなのだそう!
昔の方の知恵って凄い!!!
更に奥に進むと仕込み部屋があります
日中ですがこの暗さ
足下に気をつけながらはしごをあがるとそこには醤油たちがズラリ!!!
他にも小麦を炒って砕く昔ながらの機械や
圧搾機も年代物が並んでいました
その圧搾機で絞った醤油の残り粕は一部は家畜の飼料にされているそう
これって一般的な家畜の飼料からしたらとても贅沢品
ただほとんどが廃棄処分になっていると言うから
これの活用法が見いだせたらいいのですが…
昔の醤油ラベルたち
木樽で販売していた頃のラベルは
きちんと樽に沿うように、ほんの少し角度がついた繊細な仕上がりのラベルでした
これも手作業で行っていたかと思うと・・・
昔の方々の仕事ぶりには頭が下がります
本当はもっとたくさんお伝えしたいことがあるのですが、
1ページでは書ききれないですね(汗)
とにかく天然醸造且つ、木桶で作っているお蔵さんが少ない中で
「栄醤油」さんは貴重な存在であることは間違いありません
そして私たちが見学している最中にも
ご近所のおばあちゃんがお醤油を買いにきていた光景をみて
これが本来あるべき姿だな、と痛感しました
地域に密着したもの造り
地域に愛されているからこそ守れるもの
これから栄醤油さんを応援しつつ、
こういうお蔵さんが増やせたらいいなと思いながら帰路につきました
〜日本のホンモノを伝える料理研究家〜
シアワセ料理研究所
コウジ