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ブログ

発酵ツーリズム~熊本編

発酵プロフェッショナルの白瀬まゆ美です。
私はいくつかのお仕事をもっていまして、学生時代からやっているのはスポーツライターです。J1リーグ清水エスパルスでオフィシャル媒体へ執筆させていただいているため、ホーム&アウェイの全試合を取材しています。ということで、アウェイ遠征をする度に、発酵食品の老舗や蔵をめぐる旅をしています。
今回は12日にサガン鳥栖戦が佐賀県鳥栖市であり、エスパルスのOBである北嶋秀朗さんがロアッソ熊本でコーチをしていらっしゃるのですが、雑誌の企画でインタビューをすることになり、前乗りして熊本へ行って参りました!
今回は取材まで約3時間ある!ということで、「熊本市」「発酵」「蔵」で検索したところ、熊本県山鹿市山鹿。人気の温泉場にある「こうじ専門店木屋本店」さんがヒット。市内から30キロ以内でしたので、レンタカーをびゅーっと飛ばして行ってきました。
到着すると、江戸時代末期に創業したという木屋本店さんは、古い町並みが広がる入り口に位置していました。
町並み
 
 
 
 
 
 
 
 
入るなり思わず創業何年ですか?といきなり聞いてしまいました。
1830年、江戸天保年間に創業されているそうです。すでに185年以上の歴史。
木屋玄関
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
素敵すぎます。メーカーさんとの商品開発をしていて、どれほど努力しても後から追いつけないのがその歴史です。その土地で丁寧に紡いできた時間、地域のみなさんとのつながり、これだけはどんなに努力しても追いつくことはできません。
店内2
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
店内から細長い土間が麹室へと続く途中には昭和レトロなテレビまで置かれています。
こうじ榁
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
趣たっぷりのこうじ室。奥に扉があり、そこで蒸し米に麹菌をつけ培養しています。そしてこれができあがった米麹!!
こうじ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
お米の粒が見えないほどふさふさなんです!ここまでふさふさなのは珍しくないですか?思わずどうして?と聞いてしまいました。九州ではふさふさな方が好まれるようなのです。
商品デザインも手がける私としては納得。見た目、イメージビジュアルを裏切らないというのは、本当に大事なんです。見た目はアレですが…というのを売りにするのも1つなのですが、イメージを裏切らないビジュアルは安心感とリピートを呼びます。
九州は温暖なところなので、甘いのかな?と思って生麹をカリカリさせていただきましたが、そんなに甘くありません。むしろ北の麹の方が甘味を感じます。温度が高いからこそ糖化を早めては、コントロールしづらいのだろううか?とお味見して思いました。
バジル
 
 
 
 
 
 
 
 
お味噌や酢はもちろんのこと、醤油麹やバジル塩麹等、麹を使った商品を数多くオリジナル開発されています。私も勉強させていただくために、購入&発送しました!
 
バジル
 
 
 
 
 
 
 
 
伝統食品に西洋のものをコラボさせ、現代食生活に合うものを提案するというのは、最近の潮流。特にチーズやオリーブオイルと合わせると、麹は相性がいい!シンプルな組み合わせ、麹屋さんならではの調味料に興味津々です。
塩麹は癖がないので、バジルだけでなく、お肉用にはローズマリー、お魚にはディル、パスタソースにするために紫蘇を刻んでなど、どんな組み合わせも楽しめます!!
 
~~発酵を現代生活に合う形で残していこう~~
■白瀬まゆ美(しらせまゆみ)
発酵プロフェッショナル、フードコーディネーター、フードアナリスト、ライター、メニュー開発、お土産開発、商品開発
白瀬まゆ美ブログ