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酒粕花巻と酒蒸しあんぱん
今年も、明日一日を残すばかりとなりました。
発酵プロフェッショナル、発酵ライター 月曜日担当 浅川つぐみです。
私の今年一年の始まりは、酒粕の天然酵母から始まりました。
今年の1月は、『天然酵母おこし隊』というユニットで、「色々な果実や発酵食品から天然酵母を起こし、身体に良いパンを作ろう∼!」という発酵定例会の研究発表の準備の為、果実や酒粕酵母を育てており、
発酵定例会の会場が、(株)八海山さんだったので、八海山の純米吟醸の酒粕と本醸造の酒粕を使って、天然酵母を起こしてみました。
今年も八海山に始まったので、八海山で終わろうと思い、『純米吟醸』の酒粕を使って、酵母を起こし、お正月用に蒸して花巻と酒蒸しあんぱんを作ってみました。
酒粕酵母は、煮沸消毒した瓶に、1/3酒粕を入れて、瓶の口まで水を入れ、蓋をして、やや暖かい所に置いておくと、3日位でシャンパンのような泡が出始め、酵母が育っていきます。
酒粕によって、酵母の泡立ち方が違うので、泡立ちのタイプによって作るパンの種類を決めています。
純米吟醸は、柔らかいシャンパンのような泡立ちでしたので、バケットではなく、蒸し物にしてみました。
次から次へと、泡がシュワシュワ上に登ってきます。
酒粕の生地と、ピンクの生地は紅麹で着色しています。
滑らかで艶のある生地になります。
発酵させて、分割して、丸めて、休ませてから四角く伸ばし、ゴマ油を塗って巻いていきます。
カットして、真ん中をくぼませ、ロールの切り口を、上に向けます。
発酵させて、ひと回り大きくして、蒸し器に入れて、蒸します。
ふんわり、ほのかに酒粕の香りがして、とても美味しい花巻。
焼き豚や照り焼きチキンと一緒に、とても美味しいんです。
小さめのあんまんは、ゴマ入りあんが合います。
やはり日本の発酵食品は、風味が良いです。
実は、今まで私は、日本酒というものが飲めなかったので、酒蒸しのパンを作ることも少なかったのですが、本当にきちんと発酵させて出来ている日本酒というものは、とても美味しいものだということを、今年一年色々な酒粕や日本酒と出会って学びました。
そして、発酵のお仲間のおかげで色々な酒粕と出会い、酵母を起こしては、色々な使い方をしてみた一年になりました。
私の『勝手に酒粕コレクション』第1号が、純米吟醸 八海山の酒の實 という酒粕でした。
今年最後の天然酵母仕込みも、この酒粕で締めくくりたいと思います。
皆様、今年1年拙いコラムを読んでくださり、ありがとうございました。
来年もまたよろしくお願い申し上げます。