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あこがれのルヴァン種と日本の天然酵母
あこがれのルヴァン種をフランス人のシェフに習ってきました!
ルヴァン種というのは、天然酵母です。
天然酵母=アルコール発酵と思っていましたが、そうでもないことにびっくりしました!
発酵プロフェッショナル 発酵ライター 月曜日担当 浅川つぐみです。
フランスで言われるルヴァンの定義は、粉は小麦粉、ライ麦粉。
日本の先生に習ったものとは、ちょっと違います。
作り方は、それぞれのシェフによって違い、10人シェフがいれば10種類のルセットがあるそうです。
私も、数人の先生に天然酵母を習いましたが、なかなかこれが正解の作り方です…というのが難しいんです。
どんな風にしても、天然酵母は環境が整っていれば育ち、置かれている環境によって変わったり、違がったりするので、どれが正解なのかが、実際よくわからないんです。
大事なことは、自分の目で見て観察すること、時間に拘らないことだそうです。
日本の先生に習ったのと違うのは、まずは粉。本場のフランスでは、ライ麦粉と全粒粉で作りますが、こちらのレシピでは、国産小麦の強力粉を使います。
ライ麦粉は、酸味が出やすいので避けるようにと習ってきましたが、実は、ルヴァン種は酢酸発酵。酸っぱいんです。
そして、種を安定させるために4回の種次をします。酸を高くすることで、雑菌を抑えられより安全で安定した種を作るんだそうです。
一方、私が今まで作ってきた天然酵母は、乳酸発酵をメインにして、酸っぱくならないように気を付けていました。
甘味のあるパンに仕上がって、日本人向きなのかもしれません。
フランスでは、出来上がったルヴァン種はパンを焼くために半分使い、残りの半分は、明日のパンの為に種を繋ぎ、毎日休みなくパンを焼くそうです。
ここで、講座の会場では、大きなため息が聞こえましたが、
パンを主食とする人々の生活は、毎日毎日その繰り返し、私たちが毎日ご飯を炊くのと同じような感覚です。常にルヴァンは種継をし、スカンジナビアの国では、自分のルヴァンを子どもに譲り、100年も200年も繋ぐこともあるそうです。
日本の糠床に似ていますね。
焼く窯が共同なので、クープをその家がわかるように模様をつけるそうです。
シェフのクープは素敵です♡
フランスの人にとっての天然酵母パンは、気まぐれに、時間があるからとパンを焼いて食べる私達とは違いました。
他国の発酵食品を作る時は、その国の食文化を理解して、始めることも大事かもしれません。
フランスとは、食文化や気温・気候がが違うので、日本の生活に溶け込みやすいレシピが、沢山開発されるのかもしれませんね。
自分のライフスタイルに合わせて、作り方を選んでいくのも、継続していく為には、大切な事かもしれません。
いつか本物のルヴァンでこんなパンを焼けるようになりたいです∼!