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KIOKE Beer(木桶ビール)~木桶職人復活プロジェクト

はじめまして!発酵マイスター第27期の神宮司希望(じんぐうじのぞみ)と申します。

発酵を勉強しようと思ったのは私自身6年前に海外の朝食文化に魅了されそれを日本にも伝えたいと朝食のお店をオープンをしたのですが、その中で自分自身が生まれ育った日本の朝食文化、そしてその根底にある「発酵食」に関してまだまだ知らないことがたくさんある!と思い始め、それをきっかけに発酵を勉強しようと協会の門を叩きました。

マイスターを取得してからは、国内では発酵を使った植物性のスイーツブランド「UPBEET!」の立ち上げと、国外では発酵をキーワードにヨーロッパやアメリカを周り、味噌づくり講座を行なったり、味噌玉の販売をLAで行うブランドの立ち上げのサポートをするなど海外の方への発酵文化の普及に取り組んでいます。

そんな中で海外で感じたことや私たち日本人が思いつかないような発酵へのアプローチを逆に気づかせてもらうこともたくさんありましたのでそれを少しでも皆さんと共有できればと思っています。

よろしくお願いいたします。

 

さて

 

これをお読みの方でしたらこのプロジェクトはご存知の方も多いかと思いますが、

 

小豆島のヤマロク醤油さんの「木桶職人復活プロジェクト」に参加してきました。

 

このプロジェクトはヤマロク醤油の山本さんが

 

和食の原点である木桶で仕込む醸造文化が衰退することによって

 

木桶職人が姿を消すことを危惧し、

 

次の世代にこの文化を残していこうと2011年に立ち上がったプロジェクト。

 

その山本さんの思いに賛同した

 

普段お会いできないような全国の酒蔵さんや醤油蔵さん味噌蔵さん、

 

食に関わる様々な分野の

 

とにかく熱く、愛に溢れた人たちが

 

全国から年に一度この時期にこの四国の島、小豆島に集まる

 

まさに小豆島が熱いパワースポットとなるプロジェクトなのです。

 

 

 

木桶で造る蔵元さんが減っている。

 

 

(ヤマロクさんの蔵内。今回のプロジェクトで初年に作られた木桶)

 

ということはこれまでも講座などを通して知っていましたが

 

そこに対して実際にこんなにも熱く、

 

そして自ら立ち上がって守っていこうと汗を流す人たちがいること

 

そして自分のところだけでなく、

 

日本に世界にこの素晴らしい日本文化を残していこうとする姿に

 

心から感動しました。

 

 

というプロジェクトの熱い感想はまだまだあるのですが…

 

今日は木桶x海外についてレポートさせていただきます。

 

実はお手伝い2日目の夜、

 

山本さんからこのビールを皆にふるまっていただきました。

 

 

その名も

 

木桶で醸したビール『XYAUYU KIOKE』

 

 

なんと山本さんが作った木桶で作った木桶によって

 

イタリア初のクラフトビールブルワリーBALADIN(バラデン)創業者のテオムッソ氏により、

 

木桶で18ヶ月間熟成したビールだそうです。

 

 

山本さんのお話によると2015 年のミラノ EXPOの際に、

 

和食の食文化を伝えるために、

 

その食文化を司ってきた象徴として展示したいと

 

小豆島からミラノまで送られたことから始まりました。

 

輸送には相当高額な輸送費がかかったとのこと。。

 

そこにも山本さんの思いと覚悟が伝わります。

 

 

そんな展示後、

 

このイタリアの木桶に込められた思いを

 

繋いでいってくださる方を探している中で

 

出会ったのがこのBALADINのテオムッソ氏だったそう。

 

 

樽マニアで樽作りのビールにこだわるテオムッソ氏は

 

山本さんの木桶と木桶職人復活プロジェクトの思いを引き継ぎ、

 

この木桶を譲り受け、

 

木桶ビールにチャレンジしたそうです。

 

 

木桶が海を渡り、木桶だけでなくその思いも海を渡る。

 

山本さんのお言葉で「木桶はロマンだ」とおっしゃられていましたが

 

まさにロマンですね。

 

 

さてどんな味!?

 

と気になると思いますが、

 

まず色はこっくりとした琥珀色

 

そして味はブランデーのような味わいのビール

 

でもほのかに醤油の香りがする気が!

 

 

 

と思ったらやはり正解◎

 

なんと一度醤油を仕込んだ木桶をイタリアに送ったという山本さん

 

 

そしてヤマロクさんの醤油をよく知るみなさんは、

 

ヤマロクさんのお醤油と同じ菌の味がする!

 

とおっしゃっていました。

 

菌も伝統も海を渡る。

 

「木桶はロマン」

 

まさに山本さんの言葉通りだと感じました。

 

 

きっとKIOKEも世界に出ると

 

これまで私たちが思いつきもしないような

 

木桶の使い方のアイディアは無限大に溢れていそう!

 

 

そんなことも海外の方も巻き込みながら広がっていくといいなぁと感じました。

 

日本の木桶から世界のKIOKEに!

 

 

神宮司希望