みなさん、こんにちは。 秋田支部　認定講師の貝塚順子です。
 
秋田市では先日初雪が降り、ひと晩ですっかり景色が一変し、
いよいよ秋から冬へと季節が移りました。
 
近所のホームセンターの店頭には、東京ではほとんど見ることのない、
ポップな色のスノーダンプや雪かき用のスコップが並び、
否が応でもこれから訪れる冬への準備を急かされます。
     
 
秋田は豊かな水(雪解け水)･良質な土壌から出来る米や野菜に恵まれてきました。
それらを使って、冬期間、じっくりと醸造される発酵食品などが自然発生的に生まれ、
その知恵や知識がどの家庭でも大切に育まれてきました。
 
初雪を合図に、発酵食品を作るには最適な季節となり、
お料理好きな女性のいるご家庭では、
味噌・鰰(はたはた)寿司・なだ漬け(大根と米麹で作る漬物)を
作る準備に追われています。

 
今では買うのが当たり前となった発酵食品ですが、
私の周りでは、それらを家庭で作る年配の方がたくさんいるため、
今月はその作り方やコツを教えて頂けることになりました。

（レッスンの様子は後日こちらのコラムにて♪）

 
また、秋田ならでは発酵食品の中には、
日本三大魚醤のひとつ「しょっつる」があります。

このしょっつるは、鰰と塩だけで作られるシンプルな魚醤。
私の出身地でもある男鹿半島では、昔は鰰が大量に取れていたことから、
どの家庭でもしょっつるが作られていたほど、
地元の人にとってはさほど珍しくないものでした。

ところが、今では家庭で作られることもほとんど無くなり、
店頭には添加物たっぷりのものや”しょっつる風”と名の付いた調味料が徐々に増えていきました。
この現状に心を痛めた地元の諸井醸造の諸井社長が、
長い年月と苦労を重ね続け、
見事に本来の素朴で旨い、かつ極上のしょっつるを復活させました。

※しょっつるおよび鰰の写真は諸井醸造さんのHPよりお借りしました。

【諸井（もろい）醸造】

〒010-0511 秋田県男鹿市船川港船川字化世沢176
※しょっつるのお求めは上記リンクより
 
やはり調味料は美味しいものに限る。
魚醤のようにプロの手に委ねたほうがいい発酵調味料以外、
普段使いの醤油・味噌などは、
家庭でも簡単かつ美味しく手作りすることが出来ます。
 
手作りの醤油や味噌は、世界にひとつだけ、
まさにプレミアムな醤油です。
 
そして手間が掛っている分、使うたび、
ふとほほが緩むような愛情がふっと湧きあがる。
こうした小さな幸せな時間の積み重ねが、自分だけでなく、
家族や周りの人たちの幸せと健康な時間を増やしていくのだと思います。
 
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