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「発酵食堂・豆種菌」は変わります。

日本発酵文化協会の代表理事・横山です。
日本発酵文化協会は日本の伝統食である発酵の世界を伝えることを目的として、
その食文化を継承していく伝道師が必要だと考え、2012年4月に誕生しました。
 
そのベースとなったのは祐天寺の「発酵食堂・豆種菌」です。
2010年にオープンした時は、
発酵という言葉は知っていてもそれが実際にどういうものなのか、
お酒とか味噌の原料に麹というものがあるのは知っていても見たことはない、
とかそんなかんじだったと思います。
 
今では塩麹ブームも手伝って、麹って何なのか、発酵って何なのか、
そしてそれが体内にどういう影響を与えているのか、知ろうとする方が増えました。
ご家庭のお料理に塩麹や甘酒を使い、味噌もご自身で作り、
日本各地の発酵食品を追求するのも楽しいです。
 
そんな今、「発酵食堂・豆種菌」は昨年8月より休業し、
今月20日頃から業態を変えて全く違う形でリニューアルオープンします。
店の名前も変わります。
理由は発酵の正しい世界を伝えていくことと、
発酵食を外食産業として繁盛させることは全く違うことだと思ったからです。
 
 
外食というのは家庭では味わえない非現実的な世界を提案することが目的でもあると
私は考えています。
昔から日本人は当たり前のように発酵食と接してきたにもかかわらず、
海外から様々な食文化が入ってきたり、インスタント食品の普及等で
発酵食が当たり前ではなく、
非現実的なものになってしまっていた現象が起こっていたのだと思います。
 
「発酵食堂・豆種菌」がオープンしてから4年が経過し、
健康ブーム、原発による放射能問題、塩麹ブーム、第一次産業の見直し・・・
様々な要素があり、非現実的なものだった発酵食が
また当たり前に戻りつつある時代が来ていると感じています。
だから「発酵食堂・豆種菌」がなくなっても
この素晴らしい日本の伝統食である発酵食は
伝承していくことができると判断しました。
 
今日現在で発酵マイスターは92名、発酵プロフェッショナルは24名です。
真面目に発酵食に向き合い、学んだことを実践し、発酵の素晴らしさを伝えていきたいと
真剣に考えている方たちばかりだと思っています。
自信を持って発信し、ご自身が得意とされる範囲で
この素晴らしい発酵食を伝承していってくれると信じています。
 
日本発酵文化協会の活動は始まったばかりです。
今後ともよろしくお願いいたします。