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菌の匂いがしました!
ハロウィンですね!
先日、久しぶりに飾りパンで、ハロウィンのドアリース作りました!
わが家は今、このパンリースでお客様をお出迎えしています。
発酵プロフェッショナル、発酵ライター、月曜日担当 浅川つぐみ です。
この飾りパンは、カチカチに水分を抜いて焼いてありますので、
クリスマスにはクリスマスリースに、
お正月にはお正月バージョンに飾りつけを変えることが出来る
便利なパンリースです。
もちろん、りんごの天然酵母で発酵しています。
多分、腐敗しません。
先日、友人に誘っていただき、お化粧のサロンに行ってきました。
このところ、なぜか肌にかゆみが出るのです。
そこで使っていただいたドイツのオーガニックのお化粧品。
美白化粧水に軽い酸味のある甘酒の香り・・・!?
思わず「コウジ酸が入っているのですか?」と尋ねたら、
メイクさんが「いえ、乳酸菌です!」とおっしゃるので、
「やっぱり∼!菌の匂いがしました∼!」と言ってしまいました(笑)
それはもう、驚かれたことでしょう、そのメイクさん!
そんなコメントするお客様、まずいないでしょうから。
友達も大笑いでしたが、生きた菌の匂いがする商品ですから、
ちゃんとしたものなので安心です。
自分の五感でお化粧品まで感じられることに、
自分もびっくりしました。
2年程前に、ぬか床教室で作ったぬか床、野菜を漬けたり、
混ぜたりと大切にしてしていたのですが、
夏の暑さのせいか忙しさでサボったせいか、
水が上がったり、酸味が出たので、追い糠をし、
新しい糠と塩を足して元気な菌を入れたはずでしたが、
しばらく経つとカビは生えていないものの、
なんだかへんな臭い。漬け野菜の味も微妙に。
最初は酪酸菌の臭いが強いのかな・・・と様子を見ていましたが、
日に日に臭いはキツくなり、捨て野菜を漬けても、
こんぶや唐辛子をいれても治らず、変な味ではないのですが、
なんだか臭い…。
私は良い菌がいれば、悪い菌は入ってこないはず…と思っていたのですが、
やっぱり変。
自然界の菌環境というのは、いつも縄張り争いをしているらしく、
スキあらば、その地位をひっくり返してしまうと
発酵マイスターの時に聞いたような気がします。
うちのぬか床も弱っているところに、他の強い菌の侵入で
下克上にあってしまったのかもしれません。自然界は厳しいです。
結局、自分のまた五感を頼りに、何度修正を試みても、
ますます変な味や香りの菌がどんどん育っていってしまっているようなので、
残念ですが処分し、また新しく作り直すことにしました。
発酵とは、微生物の生命活動の一つですから、
人にとって有益でない場合は、思い切って処分しないといけないときもあります。
おかしいと思ったときは、新しく作り直す。
そういう勇気も大事だと思っています。
普段は自家製天然酵母をメインにパンを作る私ですが、
最近、生イーストにはまっています。
美味しいバケットを作るためには、
天然酵母では、ちょっと力が足りません。
そんな時には、イーストを使うと失敗なく美味しいパンが出来るんです。
天然酵母とイーストの違いは、前にも書きましたが、
同じ自然界の酵母ではありますが、
イーストはパンに向く菌のみを純粋培養しているので、
間違いなく素敵に発酵してくれます。
洗練された発酵力、半端ないです!
見た目がピシッと決まるのがイーストです。
美しいパンを作りたい時は、天然酵母よりかなり優っています。
天然酵母でもずんぐりむっくりとした天然酵母のパンではなく、
イーストのように見た目も綺麗なパンを作れるようになることが、
私の夢でもあります。
そういえば、日本発酵文化協会に勉強に来た最初のきっかけも、
発酵のことを知って、もっと上手に天然酵母を使いこなせたらいいな∼という思いからでした。
でもそれは、生き物として扱う以上、
自分の環境の整え次第だということがわかり、
今も試行錯誤の毎日です。
いつか、発酵プロフェッショナルとして、
天然酵母を伝えることが出来たら、楽しいだろうな∼と思っています。
発酵を初めて研ぎ澄まされていく五感、
そのうち愛犬の武蔵よりも敏感になったりして(笑)
自分の五感、これからも色々なことに使ってみたいと思います。