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都会でしろたまりを作る!
日本で初めての試み、『しろたまり』を自宅で作っています!
『しろたまり』とはお醤油とは少し違う琥珀色の調味料です。
都会で三河の『しろたまり』を造る!
この夏休み、大事なミッションを預かっている気分の
発酵ライター 月曜日担当 浅川つぐみです。
前回、「魅惑の醤油“白醤油”の魅力を知る」の講座に参加させていただいた時、
日東醸造株式会社の蜷川洋一社長から直伝で、
家庭で作る『しろたまり』の製造方法を伝授していただきました。
わが家は、都会のマンションです。リビングは南向きなので、
日中は、太陽の光がサンサンと入り込んできます。
犬がいるので、居間だけはエアコンを入れており涼しく保っていますが、他の部屋は、日中留守の時には30℃を超えてしまうこともあります。
『しろたまり』が普段育っている環境は、
良質なお水と澄んだ空気の山深い里。
風通しがよく、爽やかな所だと想像しますが、
それとはほど遠く、防犯のため締め切ったマンションの都会で
『しろたまり』が無事育つのかがとても心配です。
『しろたまり』はお料理に色を付けたくないときに使う
調味料なので、色を付けないように育てます。
その為に、原料は小麦麹が主で、日光に当てず、
3か月という短い期間で仕上げ、
その間、酸化を防ぐために撹拌はせず、
空気に触れないようにします。
日の当たらない部屋を選んで、
仕込んで二日目、塩水を吸った小麦麹が、
水の表面から微かに顔を出すと、
白っぽい産膜酵母らしきものがいるように見えました。
本来なら仕込み1週間後に表面にラップをし、
空気に触れないようにするのですが、
二日目で空気に触れないようにラップをしました。
その後も注意深く見ていたのですが、
ほんの二日間、目を離した隙に、
発酵が進んでラップが浮き上がっています。
そしてその隙間に、真っ白な産膜酵母!!
やってしまいました!
実は、わが家は普通の菌環境ではありません。
天然酵母のパンを焼くので、
常に天然酵母を育てています。
昨年末、引っ越しをした時も、
パンに使う天然酵母が育ちやすいように、
レモン酵母液の殺菌作用を利用して、
洗剤は使わず、レモン酵母液でお掃除をし、
酵母菌が育ちやすい菌環境を作っいる家なのです。
多分、酵母菌がいっぱいです。
そんな中に新入りの『しろたまり』
仕事先で、夏休みになると可愛い学生さんがアルバイトに来て、
おばさんパート達が、
「大学生?何年生?どんな勉強しているの?お母さんは何歳?」
などなど、余計なことを質問攻めにするような、
そんな環境に『しろたまり』もなったのかもしれません。
産膜酵母の威圧されてしまったのでしょう。
急いで産膜酵母を取り除き、周りを焼酎で拭き、
空気が入らないように新しいラップを表面に貼りました。
今度は、発酵の威力でラップが浮き上がらないように、
ビニールに塩を入れたもので、軽く重石をしました。
2週間後には水の重石をする予定です。
それまでこれで乗り切ろうと思います。
そして暗いけれど暑い部屋から、明るいけれど、
エアコンが常時入っている涼しい部屋に移動し、
光が入らないように目隠し、
光が直射で当たらない部屋の隅においてみました。
同じ発酵プロフェッショナルの資格を持つ友人宅では、
日差しを避ける為、黒い不織布の袋に入れ育てていると聞きました。
マイスターの勉強をさらに深く理解し、
知識として得たことをしっかり実行されている。さすがです!
わが家も、黒の不織布を探してみることにしました。
都会で『しろたまり』を作る!難関です!
自宅での発酵は、2か月なので、あと1か月半・・・
『しろたまり』ができたら、
『しろたまり』を使ったパンを作りたいと思っています。
上品な色白パンに仕上げるため、
『しろたまり』を頑張って成功させたいと切に思うこの頃です。
=発酵カフェ PukuPuku 通信=
9月16日(祝) 祐天寺 豆種菌 を一日お借りして、
一日限定『発酵カフェ PukuPuku』を開催いたします。
カフェスタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
今回の試作は、日本酒のケーキと日本酒のカクテル。
日本酒のケーキは、春に伺った魚沼の里、
八海醸造株式会社の『八海山雪室』をイメージした、
白いケーキと、リキュールのボールを
日本酒のソーダに入れてプクプク感を出してみたドリンクです。
お客様にお出しできるかは未定ですが、
発酵を勉強していくと、こんな面白いアイディアが
沸くようになりました。
魚沼の里、八海醸造株式会社の『八海山雪室』は
天然の雪そのものを利用した『天然の冷蔵庫』です。
お酒や野菜をを冷やすのに使われています。
とても素敵で幻想的な雪の山の冷蔵庫で、
春のツアーではひんやり感も体験してきました。
日本発酵文化協会でも、『魚沼の里のツアー』を予定しております。
素敵な所ですので、一度足をお運びいただくのもおススメです。
『発酵カフェPukuPuku』の詳細は、
もう少しお楽しみにお待ちください♪