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京都老舗もやしや菱六さんに訊く

こんにちは!

上級認定講師の作間由美子です。

梅雨に入り、植物がぐんぐんと成長するのを庭の草刈りをしながら肌で感じています。

同時に微生物の働きも活発になる時期です。

今回は、麹をつくる種麹(もやし)を300年以上作り続けていらっしゃる京都菱六の助野社長をお迎えして講義をしていただきました。

実はこの講義は3年前に発酵マイスターとプロフェッショナルの資格保有限定で開催したのですが、神秘的でかつ科学的でとても勉強になる内容でしたので

今回は、オンラインによる一般公開講座として開催させていただきました。

 

お陰様で定員がオーバーするくらいの反響で嬉しかったです。

それだけ麹菌の魅惑にひかれている方が増えたということでしょう。

 

看板にある根源は、日本の調味料はほとんどがこの麹菌から作られているという意味、

つまりは和食の根源です。

 

味噌、醤油、日本酒、みりん、酢、甘酒も。。。麹菌がなければできなかったものです。

もやし屋さんは種麹の元となる菌から特徴を割り出して、それぞれ培養しています。

それらをかけ合わせたりしてまた新しい特徴を引き出していくんだそうです。

 

どんな日本酒が作りたいのか、どんな味わいを出したいのか、相談の内容によって、種麹をセレクトしていく。

まさに醸造所の重要な相談相手です。

これまで麹は、自然種付法、友種式、そして京都の北野麹座、文安の麹騒動を経て、

良質な麹菌を育てて醸造所に卸す「もやし屋」が確立し、そのおかげで日本酒をはじめとする発酵食品が安定して作れるようになったのです。

菱六さんの種麹はDNAから毒性が検出されていないことも立証されています。

 

見えないものをきちんと管理し、研究しつづけているから信用を元に長く経営されているのですね。

いま僅かに残っている希少な全国のもやし屋さんもみなそうなのだと思います。

まさに日本の経営だと勉強になりました。

 

今年も菱六さんの種麹を使った『手づくり麹教室』を9月に3回開講します。

本来3日かけて作る麹を2時間で仕込んで、あとは各自で持ち帰って自宅で育てていただくスタイルです。

手づくり麹にチャレンジしてみたいという方はぜひご参加ください。

 

また、菱六さんでも『麹体験』が9月にあります。

こちらは3日間の合宿です。

麹に強い関心がある方、3日間のお時間が取れる方はぜひお出かけください。

 

今の米騒動は麹にも影響してきています。

一日も早く、おさまりますようにと願うばかりです。