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「麹菌由来で初の機能性表示食品”麹だけでつくったあまさけ”の魅力」オンライン講座開催しました。

こんにちは!日本発酵文化協会 上級認定講師の長瀬です。

2024年9月12日に、清酒「八海山」でお馴染みの八海醸造株式会社より取締役の倉橋敦先生に

特別講座「麹菌由来で初の機能性表示食品”麹だけでつくったあまさけ”の魅力」を開催しました。

なんと倉橋先生は、今年度の日本醸造学会奨励賞も受賞され、今大注目の研究者のひとり。

大変貴重な講演の機会です。

長年の便秘解消に麹甘酒が効いた!という経験から発酵沼にハマっていった私も大変興味深い内容ばかりの講座でしたので、

その様子を少しだけご紹介します。

お写真がなかったので、夏に協会メンバーで八海山の見学にいった時のお写真を。1番左が倉橋先生です!

甘酒は世界的に見ても研究報告が少なく、その機能性や健康効果はわからないことも多いのが現状です。

しかし、「麹だけでつくったあまさけ」の発売当初から、

「お腹の調子が改善した」などの声が多く届いていたといいます。

八海山では、メーカーとして商品の機能性・安全性を明らかにするために研究開発能力を拡充し、10年間さまざまな研究を行ってきました。

注目すべきなのが、麹菌による健康効果です。

米麹の状態になると麹菌の活動はすでに停止していますが、それでも健康機能性が期待できるのでしょうか?

それを検証するために、麹菌の菌体を含む麹甘酒と、米糖化液(お米を酵素材によって糖化したもの)を飲用して比較を行います。すると、麹甘酒のほうが便通改善効果や腸内細菌叢へプラスに作用することがわかったそうです。腸内環境には生きた菌をとることが重要と思われがちですが、死んだ菌でも嬉しい効果が期待できるんですね!

他にも、肌の保湿効果も立証されています。

 

これらの研究を重ねた結果、八海山の「麹だけでつくったあまさけ」は

2024年3月に機能性表示食品を取得しました(※)。

商品に含まれている「麹菌HJ1株」は、麹菌として初めての機能性関与成分となり、伝統甘味飲料だった甘酒が健康機能性飲料としても注目されるきっかけになるのではないでしょうか。これから更なる麹菌の健康分野への応用が期待されますね。

今後も、八海山では麹菌のさまざまな研究を行っていくそうです。

現在行っている研究についても少しだけ教えていただきましたが、それはここではヒミツです(笑)!

倉橋先生は、発酵プロフェッショナルの講座でも講師を務めていただいているので、気になる方はぜひ発酵プロフェッショナルも受講してください!

(※)
【届出内容】
・麹菌HJ1株が、腸内環境を整え、便通を改善する機能
・麹由来のグルコシルセラミドが肌の潤いを守るのを助ける機能