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発酵コラム㉒ 花粉症と発酵微生物

皆様こんにちは。

上席講師の藤本倫子です。

 

腸内細菌叢(腸内フローラ)と花粉症はきっと関係していると思いながら、

私が花粉症じゃないので、今までまーったく調べていませんでした(笑

20代の頃は市販の薬を飲んでいたのですが、今はまったく平気です!

この発酵コラムに花粉症について書いて欲しいというご要望があって、

ずっと花粉症について調べていたのです。

そうすると、アレルギーや鬱病、発達障害など、

すべてに関連してくるんですよ。。。。

情報量が膨大すぎて、笑ってしまうほどです!

あくまでも私は発酵分野の講師なので、微生物の世界観からお伝えしていきます!

(花粉症を調べると絶対に出てくるIgE抗体とか○○細胞の話は今回敢えて触れません。)

(様々な書籍などから参考にさせていただき、まとめているコラムです)

 

【藤本発酵コラム㉒ 花粉症と腸内微生物たち】

まず、花粉症は炎症の一種という認識をしてください。

そう、ただの炎症!!

 

炎症の抑制に必要なのは、腸内細菌叢(腸内フローラ)の中の

『酪酸菌』や『酢酸菌』という微生物たちが腸内で酪酸や酢酸などを生成し、

腸内を『酸性』に保つことが重要です。

 

最近、協会の「ベーシック講座 麹教室」では、

腸まで届く菌のお話を交えて授業をしたりしていますが、

腸内の微生物が私達の身体を守り、作り上げていることは、

もう間違いない!と言えるところまで研究が進んできています。

(きっと研究はさらに進んで、10年後にはもっと色々分かってくると思います。)

 

花粉症がアレルギー疾患というのは、ほどんどの方が知っていると思いますが、

このアレルギーというものは、

1970年代ごろから出てきたものです。

(それ以前はアレルギーなんて言葉はほとんど聞かなかったはず。)

それからと言うもの、50年かけて花粉症の方は増え続けています。

 

これは恐らく、1950年(昭和25年)に『抗生物質』という薬が誕生してからなんです。

抗生物質は肺炎や気管支炎、結核、胃腸炎などで死亡する人が

多かった時代を救ってくれた、救世主のような『薬』です。

要は“細菌感染症”のための薬です。

 

薬というものは、良い菌も悪い菌もまとめて処理してくれます。

そう、腸内細菌叢にも影響が出ることは間違いないです。

(抗生物質を飲むと便秘する人がいるのはこの為です。ちなみに、抗生物質耐性菌も出現してきて、人によっては抗生物質が効きにくい身体の人も出てきているそうです。ですので、現在厚生労働省は抗生物質を減らす努力をしています。)

 

統計的に、80代以上の方は花粉症が少ない?!というデータがあります。

これは抗生物質というものを飲まないで幼少期を成長しており、

腸内細菌叢が薬によって壊れていないまま成長したので、花粉症が少ない?!という事らしい。。。

 

ポイントは、

抗生物質などで壊れてしまった腸内細菌叢を復活させること!

最初にお伝えしたとおり、花粉症は炎症の一種。

炎症を抑えるには良い状態の腸内細菌叢(腸内フローラ)を、自分自身の腸に飼ってあげることが重要です。

名付けて:腸発酵!体内発酵!自分発酵!なんか、良い言葉ないかしら?!

 

発酵の授業でやることですが、

微生物にはエサが必要です!

炎症を抑える腸内微生物に働いてもらう為にはエサが必須ですね!

 

そのエサになるのが、水溶性食物繊維(オリゴ糖など)です。

(海外ではイヌリンというキーワードで昨年流行りました。)

ざっくり言うと、ごぼう、玉ねぎ、ねぎ、ヤーコン、麹甘酒、味噌、、とか。

そして、腸まで届く発酵菌の代表が『酪酸菌』(糠漬けにいる菌)。

 

と言うことで、

ごぼうやヤーコンの糠漬けを食べると、素晴らしい腸内細菌叢を育てることができる?!

という事です。

一時食べただけでは育たないので、

細くなが〜くかけて、自分の腸内細菌叢を育てるのはいかがでしょうか?

花粉症がひどい方、今日からごぼうの糠漬けを毎日食べよう!!

続けることが大事!

(糠漬けを食べるのは毎日じゃなくてもいいです。腸内細菌叢のエサになるごぼう等を毎日食べてみてください!)

 

 

別件ですが、

腸内細菌叢で腸内を酸性にすると、ミネラルの吸収も助けてくれます。

最近よく亜鉛や鉄分、カルシウム(ミネラル)の摂取した方が良いという話を耳にします(職業病かな?)。

私からすると、ミネラルを吸収しやすい身体を作る方が大事!と思うのです。

腸内の酸性がしっかり保たれていると、ミネラルは酸性に溶けるので吸収されやすい訳ですね!

ということで、

腸内をしっかり酸性に保つために、腸内細菌叢にエサをあげましょう!