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長崎県対馬の『せん』

早速ですが、みなさま『せん』ってご存知ですか?

長崎県対馬の伝統発酵食品『せん』

 
 

サツマイモを砕いたものを浸水し発酵を経て、

乾燥⇒浸水⇒沈殿・・・を繰りかえす

複雑な工程を経て取り出されたものを『せん』と呼ぶそうです

よくこねて鼻高団子と呼ばれる形に丸め、

天日乾燥させたものを「センダンゴ」と呼び、

対馬独特の保存食として、今も受け継がれています

ただ、これが文献には残っておらず、各家庭で作り方のプロセスも異なるため

どんな風にしてここに至ったのか,歴史はわかっていないそう

家庭で口頭で受け継がれているこの『せん』は関東のくずもちのような感じでした

IMG_0321

見た目だけだと黒っぽくてちょっとグロテスク?!ですが、

ほんのり甘みがあり、弾力があってクセになります◎

 

こちらは「発酵する晩餐」のデザートとして提供された「せん」

シェフもどう扱ったら良いか大変苦戦したとのことでした

まだまだ日本には発掘されていない発酵食品がたくさんあります!

それもその土地の風土と慣習に合った、

まさに生活の知恵から生まれたものばかり

自然との共生が考えることなく出来ていた時代はきっと

こんなにも難しい病気はなかったのではないでしょうか

なんでも簡単に手に入るこの時代、もう一度

先人の知恵を知り、習う〜

そこから見いだせる未来の食の形もあるのではないかな、と思うこのごろです

シアワセ料理研究所 発酵マイスター

コウジ