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本物を知る学校

『本物を知る学校』というところにお誘いいただいて、行ってきました。
発酵プロフェッショナル 発酵ライター 浅川 つぐみです。
『本物を知る学校』というところでは、各分野の魅力的なプロフェッショナルの方のお話を聴かせていただき、学ばせていただけるところで、私が参加した日は、オリーブオイルについてのお話でした。
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普段私は、甘酒や塩麹・味噌や醤油の日本の発酵食品の他に、天然酵母というアイテムを使って、パンやお菓子、お料理をするのですが、その際欠かせない物は、オイル。
ですが、その使用割合は少ないため、メインの粉の種類や産地は厳しく選んでも、オイルはオーガニックで産地がきちんとしていて、賞味期限が新しく、そこそこのお値段でしたら大丈夫・・・という基準で選んで使っておりました。
近年、油脂の重要性が取り沙汰されるようになり、オイルが人間の細胞レベルまで影響し、健全な細胞を作るのにとても重要な位置を占めているのだということで、私も認識が変わりました。
そして、『本物を知る学校』で、出会ったオリーブオイルのお話も、目からウロコのようなお話が沢山ありました。
オリーブオイルは、ブレンドで作られるものが多く、シングルエステート”と呼ばれる混ぜものなしのオリーブオイルはとても貴重なもので、あまり出回っていないということ。
良いオイルを見つけた時には、手に入れておくのが良いようです。

表示に関しても、原産国というのは瓶詰した国で、賞味期限というのはタンクのオイルを瓶に詰めた日のことだそうで、目安にしかならないという事でした。
良いオリーブオイルを選ぶには、自分が目利きになるしかない・・・本物を食して、自分の感覚を研ぎ澄ますしかないということのようです。
良いオイルは、食材の色も鮮やかになります。
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そう思うと、その考え方は、発酵にも共通しているように思いました。
発酵食品の賞味期限というのは、発酵という微生物の生命活動の中で、どの部分が自分が美味しく感じて、どの部分から自分では美味しくないと感じるのか、自分で判断することが大切なように思います。
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そのためには、オリーブオイルと同じように、本物の美味しさを知って、自分が目利き鼻利きになることが大切になってきます。
賞味期限が出来てからは、食物の味をみんな数値で判断してしまうように思います。
賞味期限が過ぎてしまうと、躊躇なく捨ててしまう選択をする。
きっと、これからの子ども達は、食べれる味と食べれない味が判断できなくなってしまうのではないかと危惧してしまいます。
発酵教室をしていて、必ず出てくる質問が、『この発酵食品はいつまで食べられますか?』という問い。
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数年前の私も同じ質問を先生にしていました。
日本発酵文化協会では、発酵食品はペットを飼っている気持と同じように接しており、代表講師の是友麻希先生から、よく『自分のペットの寿命はいつまでですか?』と聞いているようなものだと言われたことを思い出してしまいます。
賞味期限を気にせず、自分の判断で美味しいや美味しくないを判断できるようになること、本物を知るという事は、自分の五感を研ぎ澄ませることが大事なのではないかと思いました。
本物を選べる感覚を身に付けたいですね。
そしてもう一つ、この講座で勉強になったこと。
それは、オリーブオイルは、飲んで健康になるというよりは、飲むとイガイガして炎症しているところを教えてくれるのだそうです。
健康になるというよりも、自然治癒力を促す作用の方が期待出来るのだそうです。
知らないと、つい飲んじゃいますよね。
取り入れるというよりは、炎症に気が付くという使い方をするんですね。
良い物は、身体の薬!
本物を選ぶ力は、オイルにも発酵にも共通するように思います。