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味噌・醤油・酢・甘酒・麦汁・納豆・テンペをサクサク作る

東京農大のオープンカレッジというものに参加しています。
発酵コラム月曜日担当 発酵ライター 浅川 つぐみです。
日本発酵文化協会で、発酵プロフェッショナルまで取得したのに、なぜ?・・・と言われそうですが、
その先を、もっと知ってみたくなったからです。
我が家は、息子が大学で獣医学を学んでいますが、常に感じることは、動物園の飼育教室や水族館の解説、ペットの飼い方教室や講座とは少し焦点が違い、もっと確実に成果を出す技術や学問を学んでいるような気がしています。
飼育教室を卒業した子が、今度はどんな動物でも育てられる技術を磨きに行くような、
自分の楽しみとして学ぶというよりは、プロ的なアイテムや技術を修得して、確実に使えるようになるような印象があるんです。
農大に行ったら、私もどんな素材でも、発酵というアイテムを使って、確実に育てられるようになるんじゃないかと思ったりしています。
そのくらい微生物の生命活動は、興味深いです。
講座の名前は、『味噌・醤油・酢・甘酒・麦汁・納豆・テンペをサクサク作る』
サクサク作っちゃうんですから、さすが農大の講座です!
その代り、1日5コマすべて発酵、自分の頭の中も発酵しそうでした。
今回は味噌の講義。
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正しい作り方、水分量、麹歩合、塩分濃度、大豆処理、色々な事を事細かくお話してくれます。
そして、レベルが高いです。
発酵教室の知識あってのオープンカレッジというイメージです。発酵教室の予備知識があって、良かったです。
今回は、少量の米味噌と麦味噌を作りました。
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上は米味噌の材料。仕込みの食塩水には、耐塩性の乳酸菌と酵母が入っているので、濁って見えます。
この乳酸菌は、ヨーグルトの乳酸菌とも違い、パンの酵母とも違うんです。
緑の麹は麦麹です。自然の色は美しいですね!
これをビニールに仕込んでいき、経過観察していきます。
味噌の水分量は46~47%、おしゃもじですくえる固さが完成形の理想だそうです。
塩分濃度は、最低でも12%。安全性を考えるとそれ以下にしてはいけないそうで、+1~2%が望ましいようです。
麹が多いと菌体も多いので、お味噌は早く甘い味噌が出来て、生産性も上がりますが、関東では甘い味噌が好まれないなどの地域性もあって、なかなか販売が上手くいかないなど、お味噌というのは手前味噌というだけあって、嗜好の好みが重要になっているみたいです。
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大豆をつぶして、塩を入れて、麹を入れて、食塩水を加えてもみます。
5日間毎日、麹をつぶす作業をして、味噌に仕上げていきます。
大豆の皮をつぶさないと、酵素が内部に入りませんので、5日かけてつぶしていきます。
〈農大式、お味噌の作り方〉
◎大豆を一晩2.5倍の水に浸ける。
◎浸水後1時間水切りをして、加熱処理。
◎ミンサーで大豆を潰す。(細かすぎると物理的大豆の破壊になってしまうので、皮を破ってつぶれればいいそうです)
塩を混ぜ、麹を加え、種水を加えて、容器に隙間なく詰め、ラップして空気と遮断して、1割程の重石をするという作り方でした。
 味噌
お味噌は、冬だけでなく、年中仕込むことは出来ます。
夏仕込味噌の酵素分解したお味噌も、お味噌を楽しむにはいいかもしれませんね。
お味噌が出来たら、いつも気になるお味噌汁のお味噌の量。
15%だそうです!
適当にしか作ったことのない私ですが、さすが、農大、きっちりしています。
お味噌の塩分濃度にもよると思いますが、皆様もお試ししてみて下さい。