menu

ブログ

玉ゆら OPEN!

施設の横には、これからの季節に鮎釣り客で賑わう清流が流れています。

施設の横には、これからの季節に鮎釣り客で賑わう清流が流れています。


 
発酵プロフェッショナルの白瀬まゆ美です。お仕事としてメーカーや施設向けのメニュー開発、名物開発を行っています。
現在はあるサービスエリアのフードコートエリアのメニュー開発と今回ご紹介する静岡市の北に位置する玉ゆらという小さな加工場のための販売商品プロデュースをさせていただいています。
 
玉ゆらは、静岡県の地形がざっくり菱形だと思うのですが、北に突き出ている角のような部分があります。その角の根元あたりにあります。今観光名所ともなりつつある、オクシズというエリアです。
 
ここは、新東名の新静岡ICができてから観光バスが降りるようになり、一気に開けました。玉ゆらは降りてから15分ほど山に上がったところです。実は玉ゆらの30メートル先に、クラフトウイスキーの蒸留所ができます。観光バスがたくさん停まるのですが、ウイスキー蒸留所ではウイスキー作りに集中したいとのことで、観光の皆様を迎え、独居老人の見守りや法事等の仕出し弁当等の対応がしたい!と地区のお母さんたちが運営する加工所なのです。
 
川が真横に流れ、山あいの小さな小さな加工所ですが、元々諸先輩かたがたが地の里芋を生地に練り込んだ里芋のおまんじゅうを催事で販売してきており、昔は人気があったとのこと。ならば、その里芋まんじゅうを復活させ、さらに加工所の名物としよう!とのことでした、わさび農家のお母さんはわさび漬けとわさび味噌、発酵の力を利用したものが並びます。
 
実は里芋まんじゅうはJAで販売されているあるプレミックスを使用していました。しかし、1回の催事で数百個使うとなると原価率が大変。ということで、食感を変えず、自分たちで粉を混ぜて作りたいというリクエストでした。裏の原材料を見て、何十回も生地をテストし、なんとか合格をいただいたのもつかの間。今度はその里芋のおまんじゅうが売れすぎて、貯蔵してきた里芋がまもなく在庫切れに…。おまんじゅうは「玉ゆらまん」として、百貨店や商業施設、イベントで販売させていただいていますので、みなさんそれを目当てに来ます。
 
私の役割は「困った」をアイデアでクリアすること。ということで、夏の数ヶ月だけどうしても里芋が足りなくなったら、ジャガイモに切り替えようという話に。しかし同じ配合でいいはずもなく、食感が大きく変わるのはおかしいので、ゼロベースで生地から配合をやり直しです。
 
今日テストした生地は1キロ。決め手に欠いていたのですが、先日日本発酵文化協会で実施された講座を思い出しました。先日菱六さんでご紹介いただいた米麹パウダーを添加したものも用意し、試食しました。澱粉+水で即効性があるという事実に配合するタイミングもコツとなりました。粉1キロに配合したのはほんのわずか。なのに、違いは一目瞭然でした。食べてみて一安心。現行の里芋の「玉ゆらまん」に負けないもちもちふわふわの生地になっていました。
 
先日のサービスエリアメニューも、米麹パウダー添加のレシピが採用となりそうとのこと。その可能性についても、発酵文化促進のために、追求していきたいと思います。
 
静岡市にお起しの際はぜひ、新東名新静岡で降りて、車で北へ15分の玉ゆらへお立ちよりください。6月4日にOPENです!
玉ゆら Facebookページ
https://www.facebook.com/tamayuraokushizu/
 
新しい生地で作ったおまんじゅう。破裂したのは蒸す温度が高すぎたため。

新しい生地で作ったおまんじゅう。破裂したのは蒸す温度が高すぎたため。


わさび農家のお母さんが朝早くにわさび田から収穫してきた根を刻んで作った特性の甘辛わさび味噌。

わさび農家のお母さんが朝早くにわさび田から収穫してきた根を刻んで作った特性の甘辛わさび味噌。


わさびの茎と根をふんだんに包丁で丁寧に刻んで作ったわさび漬け。

わさびの茎と根をふんだんに包丁で丁寧に刻んで作ったわさび漬け。