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『三河湾の魚介グルメと醸造の旅!!』レポート 第2弾

こんにちは。
そして明けましておめでとうございます。
寒い日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしですか?
2013年11月30日~2013年12月1日の1泊2日。
『三河湾の魚介グルメと醸造の旅!!』レポート 第2弾 をお届けいたします!!
食べること 大好き!
飲むこと  大好き!!
お買い物  大・大・大好きっ!!!
そんな愉快な14人が大暴れした(?)発酵の旅。
第1弾では発酵マイスター 松尾かほるさんが
・ 西尾市の抹茶屋『あいや』さんの工場見学
・ 日本料理屋『小判天』さんでいただいた、極上ひつまぶし&発酵ランチ
についてレポートしてくださいました。
松尾さん、お疲れ様でした。
そして、ありがとうございます。
みなさん、もう第1弾レポートはお読みになられましたか?
とても素敵なレポートですので、もし「まだ読んでないっ!」
という方がいらっしゃいましたら、あたたか~いお味噌汁を片手に☆ぜひ読んでみて下さいね。
(これできっと、あなたも発酵の旅の参加者ですっ!笑)
さて。今回の第2弾レポートは、そんな松尾さんの素敵レポートのバトンを受け取らせていただくということで
ちょっぴりプレッシャーを感じておりますわたくし、
発酵マイスター の みき が担当させていただきます。
頑張ってレポートさせていただきますので、ぜひぜひ最後までお付き合いくださいね。
今回私がメインでお伝えさせていただくのは、
「こだわりの白醤油」を作っていらっしゃる 日東醸造株式会社さん
へお伺いさせていただきましたときの様子です。
日東醸造さんにお伺いしましたのは第1日目。
絶品ひつまぶし&発酵ランチを楽しんだ後のことです。
…実はこのとき、すでにみなさん「いい気分~♪」な状態でした。
え?? 原因をわざわざお伝えしなくても想像つきますって?
はい! わたしたちご期待は裏切らない主義なんです!!(笑)
だって、だって、考えてみてください。
絶品ひつまぶし&発酵ランチ × 日本発酵文化協会のメンバー ですよ?
「飲むのも発酵のお勉強っ♪」という最強の合言葉のもと、意見は満場一致!!
真昼間からみなさんご機嫌で、
おいし~いお料理と日本酒のマリアージュを楽しんじゃいました。うふふ♪
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結果、気が付いた時には小判天さんの出発時間を過ぎてるっ!?!?
今回の醸造の旅を引率してくださった、日本発酵文化協会の代表講師
是友先生の悲鳴をききながら、急いで日東醸造さんへ移動することに。
今回のツアーで始終よくしてくださったバスの運転手さんのお力もあり、
なんとか日東醸造さんへ到着しました。
(運転手さん、2日間本当にありがとうございました。)
で、そんな私たちを快くお迎えくださったのがこの方!!
日東醸造株式会社 代表取締役社長でいらっしゃる蜷川洋一さんです。
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ね、ね?ダンディーな方ですよね♪
けれど、お話させていただくと、外面からの私の理想像より、更に素敵なお人柄の方でした~!!
(ちなみに、我らが師匠是友先生も、蜷川社長の大ファンでいらっしゃるとか♪)
実は、小判天さんを超満喫☆ → 出発時間の遅れ を道中完全には取り戻せず。
若干お時間オセオセの状態で到着となってしまった醸造旅仲間の一行。
そんな私たちを、蜷川社長も社員の皆さんも嫌な顔一つされるどころか素敵な笑顔でお迎えくださって。
その上、「次の見学のご都合もありますよね?(次の味醂蔵さん見学は)何時からでしたっけ?」
といった温かいお心遣いまで頂戴してしまい…(;_;)ホロリ
お忙しい中、蜷川社長自らお迎えくださった事だけでも感激ですのに、本当にもう、なんとお礼を申し上げたら良かったのでしょう。
ね?ね?皆様もファンになってしまいますでしょ?
私、白醤油の説明を聞いている間もずっと、実は1人感動しっぱなしでした。
(い、いえ、もちろん説明も一生懸命聴きましたよ!?)
で、そんな素敵な蜷川社長自ら、白醤油の魅力をたくさんお話しいただいたのですが…
ここで1つご質問を。
みなさまは「白醤油」をご存知でしょうか?
もしかしたら「きいたことはあるけれど、よく知らないの」という方も
いらっしゃるかもしれませんので、
蜷川社長に教えていただいた知識をベースに、簡単なプロフィールを作ってみました。
こんな感じです♪
☆★☆白醤油さん‘s PROFILE☆★☆
・愛知県碧南地方出身です。
・主原料は小麦。他に大豆と食塩、水を合わせて作られます。
・色付く原因を取り除きながら丁寧に仕込まれる、醤油界きっての色白美人!
・醸造期間はおよそ2~3ヶ月間。できる限り低温の場所で、大切に大切に育まれます♪
・全国の醤油の総生産量を100%としたとき、白醤油の占める割合は僅か0.7%!?
・代表的な5つの醤油分類上では、一番歴史の浅い醤油界の末っ子です。
(他の4種類は、濃口、薄口、たまり、再仕込)
醤油の中で全国一番のシェアを誇る濃口醤油を例にとって比較してみると、
薄く綺麗な琥珀色と甘味の強さが特徴です。
お吸い物や茶わん蒸しなど、その優しい色合いと風味を生かした料理に良く使われているとのこと。
確かに、「綺麗なクリーム色のふるふる茶わん蒸し」が目の前に出されたら、
一気にテンションが上がってしまいますよね~☆(笑)
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(こちらは小判天さんでいただいた絶品茶わん蒸し~♪)
さて。説明の後はいよいよ実際に現場を見学させていただけることに♪
衛生上の観点から、みんな揃ってお着替えしました。
で、こんな感じに完成(笑)。
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(なかなか無い機会なので、お互いに記念写真をパシャリ☆(笑)。)
全員着替え終わったところで、ドキドキしながら建物の中へ。
まず初めに見せていただいたのは、麹作りを行う場所。
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お写真ではちょっと分かりづらいのですが、ドアの中に見えるのが麹を作るための機械です。
ドラム缶を横に倒したような形のこの機械の中で、
小麦、大豆、麹菌を合わせていくことで、1回に最大2tもの麹を作ることができるとのこと。
その大きさを見た瞬間、皆さんから上がる「おおー!」といった驚きの声。
中には「宇宙船みたい!!」というコメントも(笑)
今回の旅のメンバーは、創造力豊かなようですね♪
この後も楽しくなりそうです!
ちなみにこの機械で作ることのできる2tという麹の量。
数字だけ聞くと多いように感じますが、
他の大型機械が1回に作る麹の量と比べると、およそ1/5程度の量だそうです。
「え、じゃあなんでこの機械を使っているの?」という疑問が出てきますよね。
実はこの機械、超凄腕の持ち主さんで、
一台で「材料を洗う → 煮る → 麹菌の繁殖しやすい環境を作って麹を作る」
すべての作業を行ってくれるんだそうです。
「作業を一貫して行うことができるので、途中で雑菌が入りません。
その上省スペースで作業できるので、うちではこれを使っています」と蜷川社長。
なるほど~。こんなところにも拘られていらっしゃるのですね☆
因みに、出来上がった麹はこんな感じ~♪
真っ白で綺麗ですね。
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次に見せていただいたのは、
先ほどの機械で作った麹と食塩、水を合わせる「仕込み」と呼ばれる作業です。
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建物に入ってすぐのところに並ぶガラスのタンクを前にして、
再び上がる「おおー!!」という驚きと感動の声。
本当に素敵なリアクション!みなさんありがとうございます♪(笑)
上のお写真は下半分しか映っていないのですが、
すっごく大きいことがお分かりいただけますでしょうか?
実は私、このタンクを見た瞬間に思わず「私が何人くらい入れる大きさなのかな??」
と考えてしまったのですが(笑)、
1つのタンクの中に、およそ10tもの白醤油が仕込まれるそうです。
運の良いことに今回は実際に仕込んでいる最中のものがあったので、
そちらも見せていただくことができました。
上のタンクの中を上から見た図。↓こんな感じで仕込んで…
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↓上から蓋をします。
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醤油の材料を混ぜ合わせたものを醪(もろみ)と呼ぶのですが、
醪は空気と触れ合うことで酸化し徐々に黒色へ変化してしまいす。
日東醸造さんではそれを↑上の写真のように
「厚いビニール製の袋の中にお水を溜めて蓋にする方法」で防いでいらっしゃるそうです。
こうして1つ1つ丁寧な作業を積み重ねることで、
あの淡く美しい琥珀色を作っていらっしゃるのですね♪
こちらは3か月前くらいに仕込みが行われたタンク。↓
タンクの中が綺麗な2層に分かれていますね。
上のお写真にあったタンク内では中央にあった茶色い部分が、
下にさがってきているのが分かりますでしょうか?
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発酵が進むと麹が上に持ち上がり、この様に綺麗な2層に分かれるそうです。
上の状態になったらタンクの下部分についているバルブ↓から醪を取り出し、
いよいよ搾る工程へと進みます!
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こちらが搾るための準備。↓
左側の三角っぽい部分から醪が出ているのが分かりますでしょうか?
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薄い布の上に人の手で優しく醪を広げて包んでいきます。↓
同じ作業を何度も何度も繰り返す大変そうな作業でしたが、1回1回丁寧に行われていく作業に
見ていた旅仲間全員が思わず「しーん…」と静りかえって見つめてしまった一コマ。
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この作業↑で出来た包みを何十個も重ねて上から負荷をかけると、
琥珀色の美しい白醤油が搾れるのだそうです。
残念ながら今回は実際に搾っているシーンにはお目にかかれなかったのですが、
ご厚意で搾った後の「搾りかす」を見せていただくことができました~♪↓
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これ↑が、上で1つ1つ丁寧に醪が包んであった布です。
搾ってしまうとこんなに薄くなってしまうんですって!!
↓あ、あれ!?!?
流石は食べるの大好き☆ 食の探求者たちの旅といったところでしょうか!?
気が付いた時にはみなさん既に味見の真っ最中(笑)。
「もぐもぐ…。」
で、お味のほどは??
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やっぱりしょっぱかったようです(笑)。
ですが、「しぼり粕でこの味でしょ?だったらこの白醤油はきっと絶品だよね~!」との声が♪
なるほど☆ 素敵な感想をありがとうございます!
ここで一同は、最初に蜷川社長から白醤油のお話を聞かせていただいた場所へ。
「もう1つの白醤油」のお話をお聴かせいただきました。
そう、ここ日東醸造さんでは今ご紹介してきた白醤油とは別にもう一つ、
こだわりの白醤油を作っていらっしゃるのです。
その名もズバリ「三河しろたまり」!
実はこちらのしろたまり、大豆を一切使用していないために
「しょうゆ」と名乗ることができないのだそうです。
ですが、商品を買っていただこうと考えたら名前ってとても重要ですよね。
「知らない名前の野菜や果物にはなかなか手が伸びない」
なんて体験、皆さんもありませんか??(私は多々あります:笑)
しろたまりの場合。
極端な話大豆を1つかみでも使っていれば、
日本では知らない人のいない「醤油」といった名前を表記できるのです。
が!! 日東醸造さんではあえてそれをされていらっしゃらない…!!
ね? ね!?
「やるからにはとことん! 究極の白醤油を作りたい!!」
そんな、蜷川社長を始め日東醸造さんのみなさんの、醤油にかける熱い想いが伝わってきますでしょ?
ちなみにこのしろたまり、「大豆を使わないこと以外の醸造法は白醤油と同じ」だそうなのですが、
私がみなさんにどうしてもお伝えしたい大きな特徴がもう1つ!!
それは仕込みの際に使われている水について。
実はしろたまりに使われている水は、日東醸造さんからは遠く離れた場所にある、
愛知県の足助町の山あいに湧き出ている、おいし~い湧水なのだそうです。
「しろたまりをもっともっと美味しく!と、理想の水を追い求めた結果たどり着いた」
とのことだったのですが、私がもっとすごいと感じたのはこの後。
「当初は水を自社まで運んできて仕込むつもりだったのですが、
水の湧き出ている環境があまりに素晴らしくて、逆に麹を運ぶことにしました。」の一言。
蜷川社長は何事もなかったかのように「さらっ」と仰いましたが、
ただでさえデリケートな麹を、雑菌から守りながら長い距離を運ぶのです。それも大量に!
醤油を仕込む場所を確保するにも、設備を整えるにも、きっと幾重もの苦労があったはず!!
というわけで、是非そのくだりもお聞かせいただきたかったのですが…
お時間の関係上、残念ながら今回のお話はここまで(泣)。
この後、うれしいサプライズで日東醸造さんからお土産をいただいてしまったのですが…
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えぇ、まさかと思いますよね?
けれどこれ↑で1人分です。
旅仲間全員が盛り上がったのは、言うまでもありません(笑)。
日東醸造さんのみなさま、本当に、本当にありがとうございます。
引き続きお買い物時間も設けていただいたのですが…
もう、こんな状態(笑)。
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私がこのお写真を撮った後に並んだら、もう商品が何もない机もありました。
まさに台風一過!?
冒頭にて
  お買い物  大・大・大好きっ!!!
そんな愉快な14人が大暴れした…
と、私が記載しました理由、少しはご納得いただけましたでしょうか?(笑)
ご対応いただきました社員の皆様、ありがとうございました。
そして、大変お騒がせしました<(_ _)>
今、日東醸造のみなさんに愛されてやまない「しろたまり」は、
豊かな自然に囲まれた足助町立大多賀小学校の校舎の中で、
静かに、ゆっくりと美味しくなっているそうです。
「見学するにはもう一日猶予をくださいね」といわれてしまうくらい遠い場所のようですが、
次回は是非そちらにもお邪魔させていただきたいと思わずにはいられない、
充実した見学ツアーとなりました。
日東醸造株式会社 代表取締役でいらっしゃる蜷川社長はじめ、社員の皆様には
本当によくしていただき、ありがとうございました。
遅くなりましたが、ツアー参加者一同より、この場をお借りして改めてお礼申し上げます。
またお目にかかれます日を心より楽しみに、
皆様のご健康と、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
さて、三河湾の魚介グルメと醸造の旅レポート 第2弾!
「ワクワクドキドキ☆日東醸造さんの白醤油製造現場見学」の長文にお付き合いいただきありがとうございました。
もし、ほんの少しでも旅の楽しさを共有していただけましたなら。
そして、究極の白醤油「しろたまり」にご興味を持っていただけましたならうれしいです。
日東醸造さんは素敵なHPもお持ちでいらっしゃいますので、もしよろしければ是非!
そちらものぞかせていただいてみてくださいね☆(URL:http://nitto-j.com/index.html